口腔ケアの第一線で活躍する歯科衛生士の立場から、一般の方が見落としがちな口臭ケアおすすめのポイントについて語らせていただきます。多くの方が口臭を気にされて相談に来られますが、そのほとんどが実は「正しいケアの方法」を知らないだけで、少しの習慣の変更で解決できるケースが非常に多いのです。私がまずお伝えしたいのは、市販のケアグッズに頼る前に、自分の口の中が今どのような状態にあるのかを把握することの重要性です。例えば、鏡で舌を見てみてください。真っ白だったり、黄色っぽくなっていたりしませんか。それは舌苔といって、細菌の巨大な温床です。これを取り除くための舌ブラシは非常におすすめですが、皆さん力を入れすぎです。舌の組織は非常に繊細なので、赤ちゃんを撫でるような力加減で十分なのです。また、歯ブラシの選び方についても一言。硬めのブラシでゴシゴシ磨くのが好きな方が多いですが、それでは歯ぐきを傷つけ、そこから出る血液がまた細菌の餌となって臭いの原因を作ってしまいます。毛先が細く柔らかいものを選び、歯周ポケットに毛先を滑り込ませるようにして、酸素を送り込むイメージで磨くのがプロの推奨するやり方です。次に、夜寝る前のケアをどれだけ丁寧に行うかが、翌日の口臭の8割を決めると言っても過言ではありません。寝ている間は唾液の分泌が止まるため、残った汚れがそのまま発酵し、朝のあの強烈な臭いになります。寝る直前にフロス、ブラッシング、そして仕上げにフッ素と殺菌成分の入ったジェルでコーティングすることをお勧めします。さらに、食事の内容についてもアドバイスがあります。肉類や乳製品などのタンパク質を多く摂った後は、細菌が分解するための材料が豊富にある状態です。こういった食事の後は特に念入りにうがいをしたり、ポリフェノールを多く含むリンゴや緑茶を摂取したりすることで、細菌の活性を抑えることができます。最後になりますが、口臭は決して自分一人で悩むことではありません。私たちプロは数値で臭いを測定する機器も持っていますし、個々の生活スタイルに合わせた無理のないケアプランを提案できます。恥ずかしがらずに、まずは定期検診の際に「息の匂いが気になります」と一言添えてみてください。それが、自信に満ちた笑顔を取り戻すための第一歩になるはずです。
専門家インタビュー口臭ケアおすすめ術