突然襲ってくる夜中の歯痛は、眠りを妨げ、精神的にも大きな苦痛をもたらします。すぐに歯医者へ行けない状況で、どうにかしてこの痛みを和らげたいと切実に思うことでしょう。あくまで一時的な対策ではありますが、痛みを少しでも軽減するための応急処置をいくつか知っておくと安心です。まず試したいのが、痛む部分を冷やすことです。濡れタオルや冷却シートなどを頬の外側から当てることで、血流を穏やかにし、炎症による腫れや痛みを緩和する効果が期待できます。ただし、氷などを直接口に含んで冷やしすぎると、かえって神経を刺激してしまう可能性があるので注意が必要です。次に、市販の鎮痛剤を服用することも有効な手段です。用法用量を守って正しく使用すれば、つらい痛みを一時的に抑えることができます。しかし、これは痛みの原因を治すものではないことを忘れてはいけません。また、横になると痛みが強まる場合は、枕やクッションを使って上半身を高く保つ姿勢を試してみてください。心臓より頭を高い位置に保つことで、頭部への血流を抑え、歯の神経への圧迫を軽減することができます。そして、口の中を清潔に保つことも大切です。食べかすなどが詰まっていると痛みを悪化させることがあるため、ぬるま湯で優しくうがいをしましょう。これらの方法は、あくまで歯科医院を受診するまでのつなぎです。痛みが少し治まったからといって安心せず、必ず早めに専門医の診察を受けるようにしてください。