その癖が原因かも!下の歯並びを乱す意外な生活習慣
下の歯並びが悪くなってきたと感じた時、多くの人は親知らずや加齢といった大きな原因を考えがちですが、実は毎日の生活の中に潜む何気ない「癖」が、じわじわとあなたの歯並びを乱している可能性があります。歯は、骨の中にただ埋まっているわけではなく、非常に弱い力であっても、それが継続的に加わることで少しずつ動いてしまう性質を持っています。例えば、テレビを見ている時や考え事をしている時に、無意識に頬杖をついていませんか。片方の手で顎を支えるこの行為は、顎や歯列に不自然な圧力をかけ続け、噛み合わせのズレや歯の傾きを引き起こす原因となります。また、「舌癖(ぜつへき)」も大きな影響を与えます。普段、リラックスしている時、あなたの舌の先はどこにありますか。正しい位置は上顎の少し手前にあるスポットなのですが、もし舌の先で下の前歯を常に押しているような癖があると、その持続的な圧力で前歯が少しずつ前に出てきたり、歯と歯の間に隙間が生まれたりすることがあります。これは、矯正治療で歯を動かす力よりも弱い力ですが、一日何時間も続くことで大きな影響を及ぼすのです。さらに、睡眠中の歯ぎしりや日中の食いしばりも要注意です。これらは、食事の時の何倍もの力で歯にダメージを与え、歯をすり減らすだけでなく、歯を支える組織に負担をかけて歯を動きやすくしてしまいます。うつ伏せで寝る習慣も、顎に持続的な圧力をかけるため、歯並びにとっては好ましくありません。これらの癖は無意識に行っていることがほとんどです。まずは自分の生活習慣を振り返り、思い当たる癖がないか意識してみることが、これ以上の歯並びの悪化を防ぐための第一歩となります。